

ムルジア|Mrouzia
ムルジアはモロッコのタジン料理のひとつで、伝統的にイード・アル=アドハー(犠牲祭)という宗教行事の際に供される料理です。
特徴は、ラム肉をラスエルハヌート(Ras el Hanout)というスパイスでマリネし、仕上げにハチミツを加えること。ハチミツによる甘みとコク、スパイスの香り、ラムの旨味が重なることで、奥行きのある味わいになります。
また、ハチミツには味付けだけではなく、保存性を高める目的もあります。イード・アル=アドハーでは羊などの家畜を生贄として供出する儀礼があるため、大量の肉を一度に調理する必要があります。スパイスや甘みを使った煮込み調理は、そうした肉を日持ちさせるための知恵でもあったとされています。
ちなみに、ラスエルハヌートは複数のスパイスを混ぜたミックススパイスですが、家庭やお店でそれぞれ配合が異なります。そのうえ、一般的に十種類以上のスパイスが使われるため「これが正解」という決まった配合はありません。
材料

| ラム肩ロース(骨付き) | 4本(約500g) |
| オリーブオイル | 適量 |
| ■ミックススパイス | |
| ーコリアンダーパウダー | 小さじ1 |
| ークミンパウダー | 小さじ3/4 |
| ージンジャーパウダー | 小さじ1/2 |
| ーナツメグ | 小さじ1/4 |
| ーターメリック | 小さじ1/4 |
| ーパプリカパウダー | 小さじ1/4 |
| ーカルダモンパウダー | 1つまみ |
| ー黒胡椒 | 少々 |
| タマネギ | 1個(約150g) |
| バター | 10g |
| シナモンスティック | 1本 |
| クローブ | 2個 |
| 水 | 100ml |
| サフラン | 1つまみ |
| ハチミツ | 大さじ2 |
| レーズン | 45g |
| 皮無しアーモンド | 20g |
- そんなにスパイス常備してないよ・・・という方には市販のラスエルハヌートもあります。といっても上記の配合とはだいぶ異なりますし、どちらが正しいわけでもないので、家にあるスパイスの範囲内でお試しいただくのも良いと思います。
作り方
- ミックススパイスの材料をすべて混ぜ合わせ、少量の水とオリーブオイルで溶く。
- ①のスパイスをラム肉にすり込み、30分~1時間ほど冷蔵庫でマリネする。
- タマネギをみじん切りにする。鍋にバターを溶かし、中火でタマネギが透き通るまで炒める。
- タマネギを鍋の端に寄せ、マリネしたラム肉を加える。中~強火で表面にしっかり焼き色をつけたら、残ったマリネ液も加える。
- 鍋に水、シナモンスティック、クローブを加える。ひと煮立ちさせたら弱火に落とし、蓋をして45分~1時間ほど煮込む。途中、底が焦げつかないよう時々様子を見る。
- サフランを少量のぬるま湯(大さじ1~2)でふやかし、ハチミツ、レーズンと共に鍋に加える。再び蓋をして15分ほど煮込み、最後に塩(分量外)で味を整える。
- アーモンドは煮込まず、少量の油で軽く揚げるかローストしておき、仕上げの際に散りばめる。
- タジン鍋が無い場合でも、密閉性の高い鍋があれば問題ありません。
- 水の量は、肉が部分的に浸かっている程度で問題ありません。
- シナモンスティックとクローブは食べないので、盛り付けの際に取り除いても良いです。

