ハンガリー料理

ハンガリー料理の特徴と言えば何と言ってもパプリカ。特に、パプリカを乾燥させて粉末状にしたものが調味料として多用されている。

代表的な料理としてグヤーシュパプリカーシュが挙げられるが、これはいずれも肉や野菜をパプリカパウダーで煮込んだシチューのような料理。パプリカーシュにはサワークリームも入るが、サワークリームもハンガリー料理ではよく使う食材の一つ。

なお、日本で一般的なパプリカは辛味が無い品種だが、ハンガリーにおけるパプリカは辛味の有無だけでなく、色や形も様々。そもそもパプリカはトウガラシの一種で、アメリカ大陸から持ち込まれたトウガラシをパプリカとして品種改良したのがハンガリー。パプリカという名称も実はハンガリー語。

また、ハンガリーはフォアグラや「食べられる国宝」として知られるマンガリッツァ豚の産地として有名。マンガリッツァ豚の脂肪分は、一般的な豚肉より低温で溶ける性質があるため、口の中で溶けるような食感が特徴的。コレステロールの原因となる飽和脂肪酸の含有量も少ないためヘルシーとされている。

一方、ハンガリーは海に接していないため魚料理のバリエーションは少ない。そんなハンガリーの数少ない魚料理として有名なのがハラースレー。こちらは鯉など複数の川魚と野菜をパプリカで煮込んだ料理で、クリスマスに食べる伝統料理。ちなみにハラースレーには辛いパプリカを使うのが一般的。