ギリシャ料理はいわゆる地中海料理に分類され、ユネスコの無形文化遺産にも指定されている。近隣国のトルコやブルガリアに通ずる料理も多いが、ギリシャ料理はヨーグルトなどの乳製品や、オリーブオイルを多用する点が特徴。特にオリーブオイルは、一人あたりの年間消費量で世界一位になるほど。
また、魚介を使う料理は多い一方で、かつては宗教の戒律で避けられていたという経緯もあり、肉料理のバリエーションは相対的に少なめ。とは言いつつも、ひき肉とナスを重ねて焼いたラザニアのようなムサカはギリシャ料理の中でも有名。
他にもギリシャ料理を代表する食材の一例としては、フェタやウゾが挙げられる。
フェタは羊乳で作るチーズで、食塩水につけて熟成させるため塩味が強い点が特徴。同様の製法で作るチーズは他国にもあるが、フェタと名乗れるのはギリシャ産のみ。
ウゾはギリシャの国民的お酒。アニスなど数種類のスパイスで香りづけされており、メゼと呼ばれる小皿料理をつまみながら飲むのがギリシャのスタイル。ちなみにウゾ自体は無色透明だが、水で割ると乳白色になる性質がある。